鍼灸の歴史

鍼と灸を用いた施術を行う鍼灸。鍼灸の歴史を知ることで、鍼灸がどのようにして誕生し、これまでどのような発展を遂げてきたのかを知ることができます。

鍼灸の誕生

鍼灸は、東洋医学、漢方医学の一分野として中国で誕生した施術です。かつての中国では、揚子江(長江)流域と黄河流域で土地の豊かさに大きな差がありました。揚子江流域とその南方の土地は、肥えている地質であったため様々な植物が生育していました。そのため、木や草、植物の根や皮を煎じた物が、飲み薬として利用されていました。

その反面、黄河流域の地域では土地が痩せており、植物の生育が悪かったため、必然的に植物を煎じた飲み薬に頼ることは難しい状況でした。このような環境の違いが関係して、黄河流域では薬を必要としない鍼灸技術が発達したと考えられています。

世界への広がり

中国で誕生した鍼灸は、初めは東アジア地域へ広がりました。東アジアの各地域に渡来し、それぞれの地域で独自の発展を遂げました。その後は、更に広い地域へ伝わり、17世紀頃には西洋へ伝わったとされています。

18~19世紀頃に本格的に普及したものの、近代医学の発達により、一時的に脚光を浴びなくなりました。1970年頃に再び注目を集めるようになると、研究が進められました。

現代では先進国でも普及・定着し、発展途上国でも比較的容易に用いることが可能なことから、鍼灸が用いられるようになりました。

日本での発展

鍼灸は6世紀初め頃に漢方薬よりも先に日本に渡来したと言われています。渡来から明治時代初期頃までは、漢方薬と共に医学の主流として利用されてきました。その後、日本の医学は西洋医学へとシフトしていきました。これは、東洋医学よりも西洋医学の方が時代にマッチしていたことが大きく関係していると言われています。

それまでの鍼灸技術をはじめとする東洋医学は、内因性の病気には技術を大いに活かせるものの、外傷には西洋医学の方がはるかに役立ちました。
この時代は、戦場で負傷した兵士の外傷を和らげるのに西洋医学が活躍し、東洋医学が軽視されるようになったとも言われています。

そんな時代もありつつ、今日のように鍼灸院や鍼灸師の存在があるのは、研究所や大学などでの研究が進み、鍼灸の存在価値が認められるようになった証しなのです。

鍼灸院の利用を考えている方の中には、口コミなどを参考にしながら探されている方もいらっしゃると思います。仙台市で鍼灸院をお探しの方は是非、恵はり灸院をご利用下さい。東洋医学に基づいたお灸ツボ押しなどの施術を行っています。親身に対応致しますので、身体の痛みでお悩みの方もお気軽にご相談下さい。